後藤明生『笑坂』

最近「先々週の水曜に往来座に行ってかるかやでうどんを食べた…が、なんで水曜に往来座が開いてたのか…あれは本当に水曜だったのか…」と考え込む事があったり、北部九州の方言では嘘のことを今でも「空事(ソラゴト)」(訛って「スラゴツ」となる)と言う事について思い出したりする事があったのだが、ちょうど読んでた後藤明生の『笑坂』にある1日が水曜なのかどうか分からなくなる短篇があったり、北部九州の方言の「スラゴツ」にいて書いてある短篇があったり、ほんとに後藤明生の小説は怖いと思った。
やはりある種の「外部」として北部九州の方言に触れた人間にとって「空事=スラゴツ」は印象に残らざるを得ない言葉なのだろうなぁ…とも。